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有機化合物中の炭素の酸化数

エタノール中の炭素の酸化数を聞かれて
C2H6Oだから、2×C+(+1)×6+(-2)×1=0 合計ゼロルールから C=ー2と出して解答を見ると、ひとつのCはー3、もうひとつはー1と書いてあって???となったことはありませんか。平均値という意味ではー2でもいいかなと思うのですが、実際にはエタノールのふたつの炭素の反応性は異なるはずで、その意味では電子の授受状況は異なっているので、酸化数は異なりますね。
酸化数は電子の所有状況をあらわす数値
酸化数を求めるやり方はどんな教科書でも書いてあるのでそれを参照してほしいのですが、酸化数とは何かという事は押さえておきたいと思います。といってもそんな難しくありません。もともと原子としては+-0ですから、電子を取られれば+、貰えばーです。一番はっきりしているのはイオンになる場合で、イオン価が2+なら電子2個取られてる。イオン化が-なら電子1個貰っているわけです。
酸化数1

それでは共有結合している原子の電子の所有状況はどうなるでしょう。結合の極性で習ったように共有結合といえども平等に共有ではなくて、片方に偏っている場合がほとんどです。偏ってはいるけれど、完全に渡してるのではありませんからイオンになってない、すなわち1+とか1-まで行ってないです。イオン価にしてみたら1に満たないのでδで表してδ+、δーなどと書くのでしたね。さて、酸化数はそのようなときはどうするのでしょう。答えは「切り上げる」です。ひとつの共有電子対(つまりペア)ごとに切り上げます。δ+は1+、δ-は1-です。この切り上げしちゃうというのが酸化数の考え方なのです。僕はこれを「むりやりイオン価」って説明しています。「酸化数は無理やりイオン価」というわけです。
酸化数2

さて、それを押さえた上で有機化合物中の炭素の酸化数を見ていきます。
まずは、酢酸で説明します。あっ、各元素ではなくて炭素だけでいいですね。
酸化数3

偏りを→で表しましょう。
酸化数4

これを共有電子対ごとに切り上げると
正しい酢酸

となりますので、左のCは酸化数-3、右の炭素は+3となります。右の炭素の方が左の炭素より錆びてるわけですね。

それでは問題です。プロパナールの各炭素の酸化数を求めてください。
酸化数6


答えです。
酸化数7
以上です。









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コメント

No title

酸化数は生徒にもちょくちょく聞かれる部分なので、参考になりました!いや、むしろ今度聞かれたらこちらのブログを紹介して楽をしようかと思っています。(笑)

これから中間テストですかね~健闘を祈ります!

コメントありがとうございます。
ホント少しでもお役に立てれば嬉しいですよ~。励みになります。
今回の、酸化数の説明ですが、普通の教科書では、反応中の酸化還元を指摘するには、反応前後の酸化数の変化が便利。さて、酸化数の求め方は…となって、酸化数のスピリットは後回しになりがちです。でも現在の一年生が受ける共通新テストではこのようなスピリットが問われるはずです。ルールだけでなく、スピリットにも考え及ぶこと、これが新テスト対策になると思います~。

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