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共有結合とはどんな化学結合か。

前回の投稿「電子式のかき方」は見ていただけましたか。
今日はその続きですが、電子式を分かってもらったところで、その知識を使って共有結合を説明します。

不対電子
前回の投稿の通り、原子は結合のための電子を4つの軌道に入れて持っています。
例えば炭素は四つの軌道それぞれに1個の電子を入れた状態になっています。
1電子軌道炭素
このように1個の電子しか入っていない軌道中の電子を不対電子と言います。
2つ電子が入っている場合それを電子対と言います。炭素にはありませんね。

それでは酸素の電子配置どのようになっていたでしょうか。不対電子が2つ、電子対が2組になります。
2酸素電子軌道
ここで、化学結合がゴールとする状態のことを思い出してください。「化学結合は価電子ゼロを目指す」のですから、それぞれの不対電子のところに電子が入ってくると価電子ゼロとなることができます。酸素の場合不対電子が二個ですから二つの電子がそれぞれの軌道に入ってくれば価電子ゼロです。酸素が2個の電子をもらえると価電子ゼロとなり、このとき酸化物イオンができるのでしたね。酸素原子が価電子ゼロとなるにはイオンになればよいというわけです。


もうひとつの価電子ゼロ獲得法>共有結合
電子を貰うもうひとつの方法があります。電子の共有という方法になります。
別の方法を使うとはいえ、ゴールは同じ「価電子ゼロ」です。電子を増やす方法です。
それではどのように増やすかというと、
「不対電子が入っている軌道を重ね合わせて相手の電子を軌道ごと自分の軌道に取り込みあう」ということをします。
逆に言うと、不対電子をもつ軌道を重ね合うことによってお互いに不足する電子を増やすということです。
一組の不対電子を共有することによって得られる電子の数はお互いに1個ですから、価電子ゼロを実現するためには不対電子の数だけ(不対電子の入った軌道の数だけ)電子を共有しなければなりません。
ちょっと分かりにくいですが、電子式で表すと分かりやすいです。
今の酸素と水素が軌道を重ね合わせてお互いに1個の電子を獲得したのを電子式で描くと
3共有
となります。
水素原子は2個でK殻が満タン価電子ゼロですからゴールインですが、酸素はまだひとつ不対電子があります。

そこにもうひとつ別の水素原子がきて電子を共有すると、酸素原子も価電子ゼロとなりました。
4水分子
このように電子軌道を重ね合わせて価電子ゼロをつくる結合様式を共有結合と言います。電子軌道を重ね合わせたところに結びつきができるので、重ね合わせを一本の棒(価標とか結合の手とか言います)であらわすこともあります。
5水分子構造式


ところで、この共有結合、電子軌道を重ね合わせると言いましたが、実際に重ね合わせるというのはどういうことなのでしょう。もしも、電子軌道が球形をしてるとすると重ね合わせた姿というのは互いの原子核が同じ場所にあるという姿なのでしょうか。

電子殻は球形に表されていますが、これは原子単独で存在するときの姿です。この球形は小さな電子軌道があつまったもので、色々な形をしてるのですが、電子軌道を重ね合わせて共有結合が出来るときには、極めて近い距離に電子を共有する原子の原子核が複数存在することになり、
真ん中に正の電荷、周囲に負の電荷という単純なモデルから、
複数の異なる場所の正の電荷の合間に負の電荷を持つ電子がどう飛び回るかというモデルになってくるので、
価電子ゼロを達成した後の電子殻はもう球形をしているとは言えないのです。分子軌道を形成しているともいいますが、ともかく4つの電子軌道は形を大きく変え原子の中心から4本の角を出す形になっています。この角の頂点を結ぶと正四面体となっています。
軌道のかたち

このように共有結合ができることから、分子の形も説明が可能です。それは、またの機会にいたします。









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