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理想気体からのずれをPV/RTの値でどう判断するか

理想気体からのずれをPV/RTの値でどう判断するか
この記事は、前の記事、「なんで気体は何でも22.4Lなのか?」の続きです。
理想気体=「気体分子の体積ゼロ、分子間力ゼロ」の気体では
圧力、体積、モル数、温度の間にPV=nRTという関係が成立しています。
この式を変形してn=PV/RTとすると、理想気体に関してはPV/RT値は一定値(その気体のモル数)となる事がわかります。つまり1モルの理想気体ではPV/RT=1です。
実際には多くの気体(実在気体)は理想気体からのずれがありますから
PV/RTの値は1ではありません。

さて、ここで1モルの気体のPV/RTの値が1より大きい場合と1より小さい場合にわけて
理想からどんなずれをしているのかを考えたいと思います。
PV/RTの値が大きい実在気体と小さい実在気体を比較するために、今は温度と圧力の条件は同じだと考えることにしましょう。Pが1気圧で、Tが273Kとしましょう。
(1)PV/RTが1より大きい場合 (1V/273R)>1
(2)PV/RTが1のとき(理想気体) (1V/273R)=1
(3)PV/RTが1より小さい場合 (1V/273R)<1
という3つの場合に分けているのです。
さて、R(気体定数)も同じ値なので、(1V/273R)の値の大きさを決めているのは何かというと、Vの値です。
(2)理想気体ではV=22.4Lです。
それが理想よりずれている(1)のケースではVは22.4Lより大きいから(1V/273R)>1となります。
(2)のケースではVは22.4Lより小さいから(1V/273R)<1となります。

理想気体は「気体分子の体積ゼロ、分子間力ゼロ」の気体です。
気体分子の体積がゼロとはみなせず、隙間の体積(理想気体の体積)に加わると、
気体の体積は大きくなります。
また、分子間力が大きいと(引力が大きいと)隙間の体積(理想気体の体積)はその分縮んで、
気体の体積は小さくなります。
すなわち、(1)では分子の体積が大きいので、気体の体積が多めに出ている。
(3)は分子間力が大きいので、気体の体積が小さめに出ている。
といえるのです。
これは1モルでなくても言えるので
結局
PV/RTの値が理想気体より大きいという事は分子の大きさが無視できない事を意味し
PV/RTの値が理想気体より小さいという事は分子間力の大きさが無視できない事を意味しています。
また、分子間の隙間が広いときは、分子の大きさの影響を受けにくく分子間力も届きにくいので実在気体も理想気体に近くなります。分子間の隙間が広いときとは、低圧で高温なときです。
逆に、分子間の隙間が狭いときは、分子の大きさの影響を受けやすく分子間力も届きやすいので実在気体は理想気体からのずれが大きくなります。









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